――2年目から自分の献立をどんどん取り入れ
最初は前任の栄養士の先生から引き継ぎ、給食がいきなり変わり過ぎないようにと考えながら献立を作成していました。2年目からは自分でこういうふうにしたい、ああいうふうにしたいっていうのをどんどん献立に取り入れていくようにしていきました。そういうことを積み重ねていくうちに、食育活動でも自分の考えを計画に入れられるようになりました。保育士の先生ともコミュニケーションをとり仲良くしていくうちに、こういうのやりたいよね、ああいうのやりたいよねっていう話が出てきて、自分でもさらに勉強して、うちの園だったらこういうこともできるなっていうのが浮かんできました。今の子ども達にどのような体験が必要なのか考えながら食育計画に取り組んでいます。
――食育活動のカフェごっこ
一昨年から「カフェ活動」を取り入れています。昔で言うと食べ物屋さんごっこ。年長さんがカフェの店員さん、食育活動でみんなでいろんなミールを作って、それを先生たち対象にチケットを配って、チケットと引き換えに売るという活動をしています。その売ったチケットの代わりに、先生たちからはメッセージカードを1人1枚もらえるっていうふうになっていて「作ったおにぎりおいしかったよ」とか「ありがとう」っていう、売ったら感謝の気持ちというか、そういうものをもらえるっていう経験をさせてあげたいなと思っています。子どもにとって大事な食育活動を考えることも、仕事を楽しめる理由になっています。
――自分で考えたことを実践できる
食育活動に関しては園長先生に相談しながらアドバイスを頂き「じゃあこういうふうにしたら?」とか、「この保育園にこういう機械があるから、こういうのをやってみたら?」など助言をもらえて自ら計画を立てています。子どもが楽しめるようにというのを一番に、保育士の先生方と調理職員で協力し合い、無理なくできる範囲でやらせてもらっているっていうのが働きやすいと感じています。
――日常的な食育活動にトライ
じゃがいも堀りカレーパーティーを行ったり、お月見に合わせお団子を作ったりと、行事に合わせた食育活動が今のところ多いのですが、行事にとらわれない日常的な食育活動っていうのが結構やっていきたいところなんです。
例えば玉ねぎの皮をむくとか、絹サヤの処理をするとか、そういう食材とか素材に触る機会をちょっとしたお手伝いをさせてあげられるようにしていきたいと考えています。食育活動は3、4、5歳児が主になって行うことが多いんですけど、小規模な保育園とかっていうのは0、1、2歳さんで食育活動を行っていくので、2歳児さんの食育活動もたくさん取り入れていくことが今後の課題です。
――年齢に合った『お手伝い=食育』ができるように
2歳から取り組める食育活動。玉ねぎの皮をむいたりとか、フルーチェを作ったりとか、そういう簡単なことならできりのだなっていう発見がありまして、なかよし保育園では年齢問わず、年齢に合ったお手伝いをさせてあげたいなと考えました。そこで給食の野菜の業者さんを変えたのです。今の業者さんは、枝豆を枝つきで取れたりとか、とうもろこしを皮つきのまま取ったりできるようになったので、畑からとれた状態から子どもにお手伝いをさせてあげています。子どもたちも「お手伝いしたい」って言ってくる、女の子は特に「私もやりたい」、「私も調理室の中に入ってやってみたい」とか、そういうかわいい声も聞こえてきます。保育士の先生に頼られて、食育活動をして「ありがとう」って言われる、そういう関係で職員の絆も深まりさらに充実した活動に向かっていけるのが仕事の楽しみです。